RISE Fishing Report

バトルドルフィン 2000

入賞した3人

2000年8月5日

対象魚:シイラ
場所:相模湾、平塚市(庄治郎丸)
釣果:★★★★☆

毎年恒例のシイラアングラーの祭典、バトルドルフィンが今年も盛大に開催された。年を追うごとにアングラーのレベルが上がり、その分ゲーム性も高まり、腕だけでなく運にも左右されてしまう。それは、レギュレーションの中に「キャッチは、ひとり1匹まで」というルールがあるからだ。

これは、1匹キープしてしまったら、それ以上のサイズが釣れても入れ替えできないというもので、とってもギャンブル性の高い大会なのである。特に今年は、150cmクラスが多数ヒットしているだけあり、ウィニングサイズをどれぐらいと予想するかで、参加者の皆さんは頭を痛めたのではないだろうか。

AM 6:00 参加者88名を乗せた、庄治郎丸3号、5号、6号、12号の4隻は、モンスターを求めて相模湾へ散っていった。当日は、シイラにはこれ以上ないというくらいの晴天、ベタ凪という好条件。私はアングラー17名とともに12号艇に乗り込んだ。

相模川を出ると、他の3隻は西側へ進路をとった。となると、一番小さく遅いこの船では、みんなの後ろを叩いていくようなもの。それならギャンブルしてみようと、反対方向の東へ進路を向けた。

まずは、等間隔で並ぶカニ網のブイを、ラン&ガンで攻める作戦。最近、このブイを狙っている船があまりいないので、万が一ということもある。だが、出て来るのはペンペンシイラばかりだった。これでは大会規定の70cm以上のキーパーサイズに到底及ばない。早々に見切りを付け、新しいブイを流し打ちしていく。

数個目のブイに近づいていくと、前方に2つの引き波を発見。キャストするように指示すると、150cm前後のペアがGT用のルアーにアタックしてきた。が、2匹ともフッキングミスでサヨウナラ。でも、開始早々の出来事に船上は一気にヒートアップ。そのままのアツイ状態で城ケ島パヤオへ向かった。

だが、進路を東に向けるほど水色は悪くなる一方。目的の城ケ島パヤオも、いつもならルアー船だらけなのに、この日はスッカラカン。案の定、ノー感じで終わったため、この汚い潮と沖のキレイな潮との潮目を探しに行った。

すると、すぐ目の前に潮目を発見。この潮目を流していこう、と言ってるそばから、前方で巨大な魚がジャンプ。魚が跳ねたエリアまで行くと、そこはメーターオーバーのスクールだった。しかも、GT用のボルケイナーにアタックしてくるほどの高活性だ。

「ヒットー!」

声の主は岡本さんだった。12ポンドタックルのドラグは滑りっぱなし。魚ははるか遠くへ走り去っていく。「サメかも」という話も出たが、ファイトタイム20分で船上に横たわったのは120cmクラスのグッドサイズだった。

このポイントで、さらに数本をキャッチ。大型が見えなくなるとペンペンの襲来が始まるので移動を繰り返す。江ノ島沖まで来たとき一本の流木を発見。周りでは、すでに水面がモヤモヤしているではないか。

集合写真

ボブペンを付けた大塚(兄)が、魚の目の前にキャストを決めると、直後に水面が盛り上がった。連続トゥイッチでヒット。メーターオーバーがジャンプを繰り返し、多少てこずったが無事キャッチ。

その後は、ポイントを見つけてもペンペンサイズばかりとなり終了。12号艇で上がった魚がどの位の順位に付けているのかが気になる。検量を開始すると、どの船もナイスサイズをゲットしていた。結局エントリーは11本。エントリー以外を含めれば、とてつもない数がゲットされたのではないだろうか。

見事、2000年バトルドルフィンウィナーとなったのは127cm、9.4kgで221ポイントを獲得した大沢賢治さん。帰港直前、潮目にいたビッグワンをラスト一投でキャッチするという劇的な逆転だった。

2位は、1位と同サイズの127cmであったが、8.2kgで209ポイントと惜しくも2位となってしまった磯崎英治さん。この魚も、潮目に付いているところをポッパーのポッピングで見事バイトに持ち込んだ一匹。

3位は、あの岡本健一のゲットした119cm、8.2kgの201ポイント。いやー、惜しかったねー。優勝魚が出るかと期待していたが、そんなに甘くなかった。

最後は、多くの協賛メーカーからいただいた賞品のじゃんけん大会で大いに盛り上がって閉会。無事に大会を終了出来た。また来年も、よりハイレベルな戦いにしていきたい。