RISE Fishing Report

お先に失礼! 相模湾シイラゲーム

2002年4月24日

対象魚:カツオ、サバ
場所:相模湾
釣果:★★★☆☆

今年の海はど〜してしまったのだろう? 3月中旬から御蔵島では大ヒラマサが爆発し、4月中旬はイナンバでキハダマグロが乱舞している。

そして、極め付けは相模湾でのシイラ目撃情報。 まだ4月の中旬だというのに相模湾のあちらこちらからシイラの大群目撃情報が入ってくる。

黒潮の蛇行を見ても一目瞭然、流れが例年の7月頃の流れ方なのだ。黒潮は湾沖で大きく蛇行し、湾内に大量の黒潮の分流が流れ込んでいる。この分流が20℃もあるのだから、シイラがいてもおかしくない。とはいえ、4月の中旬にシイラ釣り・・・。考えただけでも・・・・楽しくて仕方ない!

早速、庄治郎丸の堺さんに連絡を取ると、堺さんの耳にもすでに入っていた。それなら話が早い。早速都合を付けて4/24に仕立て船を出すことに決定! その後、シイラ患者をかき集めると、あっという間に1隻仕立てられる人数が集まった。

誰もが今年初のシイラゲームを夢見ているのだ。あ〜、重症患者をど〜にかしてくれ!

が、みんなの日頃の行いが良いおかげで、仕立て船を決める前までは初夏みたいな天気が続いたのに、船の予約を入れた途端、4月の陽気に逆戻り。おまけに天気のぐずつく日が続いてしまった。只でさえ、シイラは照り返しの強い日にこそ活性化するというのに、『この天気はど〜なの?』って感じ。

前日から回復傾向には向かうようだが釣りに行ったお客さんの情報では相模川の先端は潮が高々と上がるほどのウネリだとのこと。明日はどっちだ?

当日、天気はど〜にか持ちそうだ。あとは海上の条件のみ。昨日よりはウネリは収まっているようだが、肌寒い北風と前日のうねりが残っている。沖へ出るほど波は強くなりそうだ。

出船前も、ここ数日の悪天候と冷え込み、おまけにこの波じゃ、湾内に入っていても活性が低く魚を見つけられるかどうか。波も高いし、ど〜なることやら。

シイラ患者12名を乗せた庄治郎丸6号は、一路、城ケ島パヤオに向かった。もし湾内に入って入ればここに付くはず、とみこんで。だって、こんな天気じゃ、潮目だって解らないし、ゴミだってもまれて沈んじゃってるでしょ?

港を南下し東へと進路を進める6号艇。時間とともに船の揺れも大きくなってきた。あ〜、思った通りだ。この天気、回復するんだろうか? あとは天気予報を信じるしかない。

城ケ島パヤオが見えてくるとともに、19℃台だった表水温がだんだん下がってくる。おまけにパヤオのまわりは東京湾内の悪い潮が流れてきて、シイラが潜んでいそうな潮色ではない。波は高いし、潮色悪いしで早々に移動。あ〜、みんなの顔がだんだん怖くなってきたぞ〜。

この状況では沖に行っても釣りにならないということで、静かになるまで際で青物ジギングをすることになった。数ヶ所、良さそうな根回りを狙うが無反応。数十分で移動。このままなら、沖へ出たほうがあきらめもつくってもんだ。行ってまえ〜!

沖の瀬の船団と鳥がちらほら見えはじめた。まだ、ベイトを追う素振りは見せないが、沖へ出るほどに鳥の数も多くなっていく。水温計もその状況を確実に捉えていた。鳥が多くなるにつれ水温も上昇。水色も懐かしい、あの、群青色の潮になってきた。そう、黒潮の分流が近いことを意味する色である。

魚探で反応を探し、怪しいところでジギング開始。10〜40mくらいまで反応は真っ赤っか。何かはいるんだろうね? 鳥も飛んでることだし、居ないって事は無いと思うんだが、誰のロッドも曲がらなかった。やばいぞ〜マジで。

そのまま船を沖へ向け、気が付けばすぐ横に大島が見える所まで来てしまった。先ほどより天気も回復し、波も落ち着いてきた感じ。あとは何かがあれば・・・・

あった〜〜〜〜!

目の前に真っ黒な塊が見えてきた。「トリヤマだ〜!!」堺さんに聞こえるように叫んだのだから、みんなにも聞こえただろう。寝ぼけ眼でタックルを持っている。サスガ、こんな状況でもしっかりとロッドを持っているとは。

バゴ〜〜〜ン! スロット全開、黒煙をあげる6号はトリヤマ目掛け一直線。鳥は狂喜乱舞を繰り返し、その下でバシャバシャとボイルを繰り返すフッシュイーター。

エンジンがニュートラルになるのを合図に、一斉にルアーがキャストされた。船のまわり一面、ボイル、ボイル、ボイル!

「きた〜!」「ヒット〜」と船上も騒がしくなった。40cmはあるグッドサイズマッカレルだ〜。

メタルジグをキャスト。ラインがふける。ヒット、ファイト、ランディング。の繰り返し。船の下を見ると虫食い模様の背中をしたマッカレル達が魚雷のように行き交っている。そのままメタルを落とせば、リーダー分でラインが止まる。こんな状況だ。今までのストレスを発散するかのごとく、みんなフィッシングマシーンと化した。

こんな状態が30分程続いたろうか、鳥が散ったので移動しようとしたとき、目の前に驚愕の事態が広がっていた!

答えは30秒後!

何と! 何と! 目の前には“ちょ〜きょだい”(あえて、ひらがなで書くくらいの巨大な広さ)なナブラが広がっているではないか! 鳥も何処へ行っていいのか解らないくらい飛び交っている。も〜、興奮して気持ち悪くなっちゃった。

この状態なら・・・いつもの悪い虫が騒ぎはじめた。ボイル目掛け、ペンシルをフルキャスト! ヒュ〜〜〜ポチャ、バシュ! 着水と同時にヒット。で、デカイ! ベイマティック 601 & 4lb のウルトラライトタックルセットが満月だ〜。

と思ったら、なんとWヒット!40cmクラスのサバが2匹ヒットだ〜。モ〜さいこ〜デ〜ス!

これを見ていた面々、みんなトップウォーターを投げはじめた。「出た!」「来た〜!」と船上は大騒ぎさ〜。だって、ワンキャスト、10バイト位ある。出て乗らなくても、そのペンシルに他のサバが出ちゃう!「ど〜なってるの?状態」とはこのことさ。面倒なんで、投げてそのままにしててもバシュ!

フレッシュバックなんか最低! 餌だね、餌。10cmなんか丸のみ。外すのに手間がかかる。それじゃ〜、ってんで、シーバック12cmにチェンジ。でも結果は一緒。かえって、こっちの方がサイズがデカイ分、2匹付いてきちゃう。

サバを釣りたいアングラーにはフレッシュバックとシーバックが絶対オススメ。メタルジグより確実に釣れるし、何より、ルアーの下から襲いかかるシーンが丸見えなのがい〜ね。騙されたと思って使ってみてよ。使い方は簡単。キャスト後、一旦ダイブさせて、ストロングジャーク数回、キラ、キラッと光らせたあとポーズ。ミノーが浮ききらないうちに次のアクション、という感じ。

だいたい、アクション後のポーズ中、ルアーがフワッと浮くときに下からサバが飛び出してくる。この時にアワせるとすっぽ抜けちゃうので、一呼吸置いてからフッキング。これで、決まりさ!

こんなことをどれくらい続けたろうか? 「時間がないから、次へ行こう」と堺さん。あ〜・・・と後ろ髪を引かれる思いでポイント移動。もう少し楽しみたかったな〜。

でも、ホント良かった、さっきまではど〜なっちゃうかと思ってたけど、これでみんなの機嫌が良くなった。進路を西へ向けていると、仲田が「カツオの跳ねみたいなやつが・・・」と言っている。でも単発で次が続かない。

しばらく走ると、南北に潮目が伸び、所々に海藻の塊が見える。これならシイラが付いているかも。でもベイトっ気がない。普通ならこのようなゴミには小魚が付いているのだが・・・

片っ端からトップ、ミノーでチェックするがやはり反応がない。こんなことをしばらく続けたところに目の前で単発ライズ。即、トップをキャストするが反応なし。その直後、小林さんのドラグがうなりをあげた。

なんと、サバタックルの4lbだと言うではないか。コーラルスター 604i はバットから曲がり、ラインが止まらないのだ。慎重なやり取りの末、上がってきたのは「カツオだ〜」である。

さっきのサバとはドエライ違いである。この一本で船中に再度火がついた。冷静に見てみると、数羽で飛んでいる鳥の下ではカツオがライズしている。その数羽の鳥を追いかけて、キャスト、キャスト、キャスト。ジー! の繰り返し。

『次のチャンスだ!』と思った瞬間、目の前に跳ねが出た。進行方向にボブトゥイッチャーをキャスト。着水と同時にバシュ!ジー!!「ヒット〜!」俺にも来たぜ〜!でもロッドはベイマティック 601 & 4lb。好き勝手にラインが出ていく。も〜、ど〜にも止まらない。慎重なポンピングで浮かせたカツオは1.8kg。やった〜い!

カツオやマグロには何故か強いボブトゥイッチャー。トゥイッチ後のフォーリングが効くんだな〜。え? 知らないの? 使ってもらわな〜。ホントに釣れるよ。

あっちだ〜!こっちだ〜!後ろだ〜!「来た〜!」ジー!「ヒット〜」ジー!。こんな状態が2時間も続いた。まさに初ガツオのオンパレードだ。

いや〜、今日は本当に楽しかったな〜。結果、本命のシイラは見えなかったけど、サバ多数、カツオ1.5〜2.2kgを船中12本ゲット。この他にもバラシがあるから20本以上のヒットがあった。

今度は5/1だ。帰ってきたら、専務が「5/1も出しちゃうよ〜!」だってさ。限定乗りあいだから予約はお早めに〜!