RISE Fishing Report

久料、魚磯丸の太刀魚ナイトジギング

夜のタチウオジギング

2000月12月25日

対象魚:太刀魚
場所:静岡県・駿河湾
釣果:★★★☆☆

12月になると、ここ数年パターン化してきたゲームがある。それはボートからの太刀魚ジギングだ。初めてトライしたのは今から5〜6年前で金沢八景からの出船だった。最近では太刀魚ジギングもファンが増え、雑誌で良く目にするようになったが、当時、太刀魚をジギングで狙っているアングラーは皆無だった。

情報は餌で釣れているということだけ。しかし、和製ルアーとでも言えばいいのか、カットウと呼ばれる物でも釣れていたので、それならジグでも釣れるだろうということで創めたのである。

最初のうちはパターンも攻め方もわからなかったが、わかりはじめるとこれが入れ食い状態になる。『こんなに面白いんだ』と思ってから毎年の恒例行事になってしまった。

ところが、今年の金沢八景はイマイチパッとしないようで、釣果もポツポツ。『例年よりも水温が高いのかな? そういえば、何処も1〜2ヶ月遅れてるって言ってたな。でも、太刀魚も釣りたいし・・・』と思っていると、タイムリーな情報が入ってきた。

「沼津の魚磯丸で太刀魚が釣れてるみたいよ、夜だけど」

魚磯丸さんは以前、バラムツジギングでお世話になった船宿で、連絡を付けてもらうとOKが出たとのこと。今回の参加者は杉山さん、三堀さん、清野さん、横島さん、私の5人。初めての場所は情報収集が大事。魚磯丸のHPを開き、気になる釣果情報を覗くと40〜70本なんていう景気のいい釣果が出ていた。

まあ、餌釣りとはいえ、これだけ釣れていればルアーでもいい思いが出来るはずと、頭の中では取らぬ太刀魚の皮算用が始まった。そんな事を思っていたからか、天の悪戯か? もしくは日頃の行いの悪い参加者がいたのか? 前日までは無風ベタ凪が、当日は西風ビュービューで出船も危ぶまれる状況。

連絡を入れてみると大丈夫ということで船宿へ向かってみるが、湾内は風波で凄いことになっている。だが、船宿に着いてみるとあ〜ら不思議。先程まで荒れていた波が静かになっていた。後ろに山があるため西風には強いらしい。これなら安心。タックルはいつもの東京湾タックルでトライ。

パームス コーラルスター CGJ-7012i、ABU UC-4600J、PE1号にエムズ スーパーリーダー60Lb。何故こんなに太いリーダーをつけるかというと、太刀魚はフォーリングでのバイトが多いのだ。そこへもってきて、カミソリ並みに切れる歯を持っているから細いリーダーでは触っただけでスッパリとやられてしまう。

ジグにヤリイカが

ルアーはシーブレード2oz、ディープリッジ2.5〜4.5ozのホログラム、グローボディーベースで狙ってみた。静かとは言っても波が静かなだけで風は強い。釣りになるのかと心配だったがポイントは目と鼻の先。魚探で群れを探してアンカーをドボン。ライトを焚いて魚の足を止めるようだ。

「50m前後に反応があるよ」とGOサインが出たところでジグを落とす。すると、GOサインが出る前からジグを落としていた横島さんにヒット。フライングとは卑怯なり〜! 本日の一発目とルンルンで上げてくると、なんと10本足の太刀魚が水面で元気に水を吐いていた。(フライングなんかするからこーゆーことになるんです)

その後、反応はあるもののバイトが少ない。たまに餌の人が当ったとか言っている状況。やはり荒れてしまうとダメなのだろうか。

と、後ろの餌釣り師のロッドが満月になった。ヒットゾーンは50m。早速ジグを落とし誘ってみるがノーバイト。こうなったら奥の手だ。ジグヘッドにパワーミノーを付けて50mでシェイキング。だが、20mくらいでフォーリングしているラインが止まる。食い上げ、とばかりにフッキングをするがヒットしない。ルアーをみるとバックリとルアーが喰い取られている。イカの仕業だ。

またもやラインが止まる。スウィープしたり、ラインを送ったりと色々と試すがフッキングしない。周りでジグを沈めている人も「ラインが止まった」とか「乗った」と、イカ釣りにハマっている。私もやっと一杯ゲット。この後、イカの群が居なくなったのか目的のレンジまで沈んでくれた。それまでは沈めたくても沈んでくれない程だったのだ。

駿河湾のタチウオは太い

50mでクラッチを入れ、タフバスを狙っているかのようにシェイキングをしていると、ガガッとバイトが伝わってきた。即フッキング。そうそうこのファイトが楽しみたかったのよ。太刀魚独特の踏ん張りファイト。形からは想像できないほどのグッドファイターなのだ。

このパターンがハマり、連チャンヒット。横でシェイキングしていた横島さんにもヒット。この後何本か出たところでアタリが止まってしまった。

「いくら釣れても、こんなゲーム太刀魚じゃなーい。渋すぎる!!」と勝手に理屈をつけ後ろで作戦会議(ちょっと一眠り)

が、これがいけなかった。寝はじめてすぐに風がやみ、太刀魚の活性が上がったらしい。ラッシュがあり、みんなで楽しい一時を過ごしたそうだ。なんだかウサギと亀のウサギになった気分。やっぱり、最後まで諦めちゃダメというのをつくづく感じた一日でした。

「チキショー!! 今度こそは、静かな日を狙ってリベンジだ!」

シーズンとしては、まだまだいけるそうだ。本当に活性のいい日だと、ライトに集まってきた小魚を水面で追い回しているとか。こんな日だったらミノーでも楽しめるだろうだし、トップにも出たりして。

「あーっ、前日まではベタ凪でこんな状況だったのに。誰だ、荒れ男は!!」

「えっ、俺かな?」

ちなみに、夜タチウオは要予約です。乗船予約、近況状況、料金は魚磯丸まで。(TEL 0559-42-3230)

魚磯丸のHP